前回はURLを開くインテントを受け取ってListViewに追加した後、標準ブラウザで開くという大まかな流れを作成した。
今回は、ListViewに保持しているURL履歴の一覧をメールで送信するという部分と、その為に必要な設定画面を実装したい。
全ソースがダウンロード出来るリンクを最後に付けておいたので、興味のある方はぜひダウンロードしてあれこれ試してもらえればと思う。
メールを送る
「メールを送る」とは言っても、アプリから直接メールサーバーに接続してデータを送るのは大変だ。やろうと思えばその為のライブラリもある事はあるらしい。
Android: マルチスレッドでJava Mail
Downloads - javamail-android - JavaMail port for the android plateform - Google Project Hosting
が、今回は単純にデフォルトのメーラーを起動する為のインテントを発行するだけにしようと思う。
メーラーを起動する為のインテントは、次の方法で発行出来る。
Intent intent = new Intent();
intent.setAction(Intent.ACTION_SENDTO);
intent.setData(Uri.parse("mailto:" + to_addr));
intent.putExtra(Intent.EXTRA_SUBJECT, subject);
intent.putExtra(Intent.EXTRA_TEXT, message );
startActivity(intent);
メニューボタンから「メール送信」を選ぶとListViewの内容をメールで一括送信する様にした。
本当は startActivity の代わりに startActivityForResult を使って実際に送信ボタンが押されたのか、キャンセルされたのかも取得したかったのだが、どうも上手く結果が返って来なかったのでこれは断念した。
設定画面を作る
とりあえず3つの項目を設定出来る様にしておいた。
設定画面の作り方はこちらが参考になった。(特に設定された内容をサマリーに表示する部分)
Y.A.M の 雑記帳: Android 設定画面を作成する
Y.A.M の 雑記帳: Android Preference の summary を動的に変更
ListViewで項目がタップされた時の処理
ListViewで項目がタップ(クリック)された時の処理は、AdapterView.OnItemClickListenerクラスのインスタンスをsetOnItemClickListenerメソッドでListViewにセットすれば記述出来る。
例えばこんな感じになる。
//リストの項目がタップされた時の処理
list.setOnItemClickListener(
new AdapterView.OnItemClickListener() {
@Override
public void onItemClick(AdapterView parent, View view, int position, long id) {
ListView listview = (ListView)parent;
selected_url = (String)listview.getItemAtPosition(position);
dialog.show();
}
}
);今回は項目がタップされたら処理を選択するダイアログを表示する様にしてみた。
この処理は1回だけ実行すれば良いのでActivityのonCreateで行う様にする。
//リストの項目がタップされた時に開くダイアログを準備。
String[] str_items = { getString(R.string.mnu_browser) ,
getString(R.string.mnu_send),
getString(R.string.mnu_delete)};
final AlertDialog.Builder dialog = new AlertDialog.Builder(this)
.setIcon(R.drawable.icon)
.setTitle(getString(R.string.mnu_select))
.setItems(str_items,
new DialogInterface.OnClickListener(){
//ダイアログの項目が選択された時の処理。
public void onClick(DialogInterface dialog, int which) {
switch (which){
case 0:
openBrowser(selected_url);
break;
case 1:
sendEmail(selected_url);
break;
case 2:
deleteUrl(selected_url);
break;
default:
break;
}
}
}
);
参考にしたサイト: 色々なダイアログの例があるので便利。
八角研究所 : Android で再開する Java プログラミング(14) - ダイアログを制するものがAndroidを制する!
今の所の問題点
ここまでで一応URLの履歴をメールで送信出来る様にはなった。
ただ、ちょっと気になる点がある。それはブラウザでリダイレクトが発生する度に新たに「ブラウザで開く」インテントが発生するという事だ。結果として履歴の一覧にはリダイレクト前と後のURLがそれぞれ残る事になる。
例えば、bit.lyなどの短縮URLサービスを使った場合や、スマートフォンからのアクセスを自動的に専用のURLに誘導する様になっているサイトなどでこの現象が起きる。
実質的に同じページを指しているのに履歴一覧に複数行表示されるのは、ちょっと都合が悪い。リダイレクト後のインテントを受け取った時にそれが「リダイレクトされたものである」という事が認識出来ればリストに追加しない様に出来るのだが、今の所その方法を見つけられていない。
今回の全ソース
mikehibm/android-browser-intent02 - GitHub
次回はいよいよSQLiteを使ってローカルデータベースにURLの履歴を保存する様に変更してみたい。
ちなみに、現在大活躍中の参考書はこちら。まだAndroidの世界で右も左も分からない自分には必携の書になっている。
AndroidSDK開発のレシピ―104個のレシピで学ぶAndroidアプリ開発の極意
AndroidでURLを開く度に自作のアプリを起動する
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