2011年1月28日

「目標の公言は必ずしも目標達成に役立つわけではない」とは思わない

「他人に自分の目標を公言するよりも、黙っているほうが目標達成につながりやすい」という説を紹介している記事があった。

Lifehacker - 目標の公言は、必ずしも目標達成に役立つわけではないらしい
http://www.lifehacker.jp/2010/10/101022keepyourgoals.html

 どうも納得が行かないので個人的に腑に落ちなかった点を書いておきたい。

 この説の理由として、「他人に話してしまうとそれだけで「やった気」になってしまい、その満足感ゆえ、実際に目標を達成しようというモチベーションが上がりづらくなってしまう」という事が挙げられているが、果たして本当にそうだろうか。
 
 自分の体験から言うと「目標を公言しただけでやった気になった」という様な事は今までに一度も無い。むしろ公言する事によって目標とする状態と今現在の自分の状態の間のギャップの存在を公に認めて宣言する事になるので、モチベーションは上がりこそすれ下がる事は無いと思う。

 もしモチベーションが維持出来ずに目標を達成出来なかったのなら、それは公言したかどうかに関わらず、その人の「想い」がその目標にこもっていなかったからではないだろうか。本当に心の底から「こうなりたい」と想う自分を想像してそこから導き出した目標であればその様な事にはならないはずだ。

 2009年に心理学の教授が行ったという実験の結果が引用されているが、たった45分間の実験の結果で、1年~数年という長いスパンで見た場合の効果についても判断出来るとは到底思えない。

 そもそも、目標を公言したくない(出来ない)、という人は、どこかで最初から達成出来なかった場合の逃げ道を用意したいという気持ちがあるのではないだろうか。「絶対に達成するのだ」と思って、実際に達成した後の自分の姿を明確にイメージ出来ている人は、それを他人とシェアする事によってむしろ楽しくなるはずだ。

 自分はこれからも目標を公言してそれを達成して行く人間でありたいと思う。







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