前から気になっていた超小型省電力PCを試してみた超省電力な上に有線LANポート2つと無線LANが付いている面白いマシンだ。
前から気になっていた超小型省電力PCを試してみた - その2 リベンジ編
8GBのUSBメモリに入れたUbuntu 10.04 Serverで順調に稼働している。
ただ、Ubuntu 10.04 Serverをインストールした直後の状態だと無線LANを認識してくれなかった。そのため今まで2つの有線LANポートを使って運用して来たのだけれど、やっぱりそろそろ無線LANも有効にして3つのLANをつなぐFirewallとして動作させてみる事にした。
無線LANを有効にする為の手順は次の通り。
- 無線LANチップのLinux用ドライバーをダウンロード。
- ドライバーのソースをコンパイル&インストール。
- wpa_supplicantの設定を追加。
- /etc/network/interfaceファイルに無線LANインターフェースの設定を追加。
- ネットワークサービスを再起動する。
1. 無線LANチップのLinux用ドライバーをダウンロード。
メーカのサイトからLinux用ドライバーをダウンロード。
http://www.ralinktech.com/en/04_support/support.php?sn=501FIT-PC2iのハードウェア仕様を確認すると無線LANのチップは「RaLink RT3070」との事だったので、それに対応したものを選ぶ。
2. ドライバーのソースをコンパイル&インストール。
ダウンロードしたファイルを解凍して README_STA_usb というファイルを読むと、「Makefileを編集しろ」それから「 os/linux/config.mk」も編集しろ、と書いてある。
Build for being controlled by NetworkManager or wpa_supplicant wext functionsとりあえず wpa_supplicant の wext を使うと行けそうなので、上の通りに編集しておく。
Please set 'HAS_WPA_SUPPLICANT=y' and 'HAS_NATIVE_WPA_SUPPLICANT_SUPPORT=y'.
3. wpa_supplicantの設定を追加。
/etc に wpa_supplicant.conf というファイルを作って無線LANアクセスポイントへの接続方法を指定すれば良いらしい。
WPA2を使ったセキュリティ設定のやり方がなかなか見つからず、この設定で一番ハマってしまった。
結局このページにたどり着いて同じ様にしたらなんとかつながった。
nlog(n): Linux で無線 LAN の成功と挫折: WPA Supplicant の導入/etc/wpa_supplicant.confの内容:
ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicantpsk=xxxxx….xxxxの部分は、先にwpa_passphraseコマンドを使って暗号化しておく。
eapol_version=1
ap_scan=1
network={
ssid="MYSSID"
scan_ssid=1
proto=WPA2
key_mgmt=WPA-PSK
pairwise=CCMP
group=CCMP
psk=xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
}
4. /etc/network/interfaceファイルに無線LANインターフェースの設定を追加。
これはいつも有線LANでやっている静的アドレス指定とほぼ同じ。最後の2行が増える点だけが異なる。
auto ra0
iface ra0 inet static
address 192.168.1.10
netmask 255.255.255.0
network 192.168.1.0
broadcast 192.168.1.255
wpa-driver wext
wpa-conf /etc/wpa_supplicant.conf
5. ネットワークサービスを再起動する。
/etc/init.d/networking restart
これで無線LANが動いた!
さてここから次はFirewallとして使う為の iptables との格闘が始ったのだけれども、それはまた別の話だ。
ネットワークは本当に面白い。
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